首こりと肩こりについて

肩こりは、1つではなく色々な要素が合わさって起きていますが、直接の原因は首肩周りの血行不良です。血流が悪くなると酸素や栄養が送られなくなり、溜まった老廃物が流されなくなります。酸欠と、栄養不足と、便秘が一遍にやってきたような状態ですから、とっても苦しいです。
肩こりの解消法や、肩こりに効くツボを紹介していきます。
肩こりの要因

左の画は、首から肩、背中にかけての筋肉です。画の左半分にあるのは僧帽筋という筋肉で、上の写真のようにみなさんが、「肩が凝ったなぁ」といって肩に手を当てたときにさわる筋肉です。
左の画の右半分は、僧帽筋をめくったところです。僧帽筋の下にも別の筋肉があるのがわかります。このように体の奥の方にある筋肉は、主に姿勢を保つ仕事をしている筋肉です。
これらの筋肉は、どうして凝ってしまうのでしょう。筋肉は、力を入れると縮んで、力を抜くと緩みます。凝りというのは、筋肉が縮んだまま緩まない状態です。
筋肉が張りやすいという人は、力が入りやすい人です。無意識に肩が上がっているという人、筆圧の強い人などは力が入りやすい人です。それから、緊張しやすい人や、そういった状況の人は、首や背中の肩甲骨の間が張りやすくなります。
首こり、肩こりの対処法
1日中パソコンに向かっている仕事など、長い時間同じ姿勢で作業をする人は、姿勢を保つための筋肉が張ってきます。

このように、筋肉は長い時間動かさないと張ってきます。私たちは、眠っている間も寝返りを打つなどして、筋肉が張るのを無意識に体を動かして防いでいます。
首や肩が凝りやすいという人は、仕事中にもときどき首や肩を回すなどして筋肉を動かすようにすることで、コリを少し軽くすることができます。肩を回すときは、肩甲骨から大きく回すようにしてください。


左側の画では、線で区切られた上の部分が首になります。良い状態のときは、首は少し後ろに反るような形になっていますが、右側の画のように前かがみの姿勢を続けていると、背骨のS字が崩れて首が前に倒れてきてしまいます。
首は、前に5㎝動かすだけで、3倍近い負担がかかるといわれています。ですから、右側の画のような姿勢で長い時間仕事を続けている人は、首、肩が凝りやすいというわけです。
首の骨のカーブが失われてまっすぐな状態を、ストレートネックといいます。カーブが失われると、バネの役割をしなくなるので体への負担が増えます。最近は、スマートホンを見ることが多いので、これも注意してください。


首・肩こりの鍼灸治療
首や肩が凝るという人は、最初にもいったように血行不良ですから、動かす、温めるなどして血流を良くすると軽減できますが、そのくらいでは全然効かない、マッサージに行っても強く押してもらわないと効かないというひどい肩こりの人もいると思います。
鍼では、直接中心のコリに届くことができるので、肩こりがひどい人には鍼が有効です。鍼を打った状態で低周波の機械につなぎ、鍼を動かすことでマッサージのような刺激をする施術法もあります。
お灸の温熱刺激も、血流を促す効果があるので有効です。
血液は、常に流れていないと固まってしまいます。コリの強いところは、筋肉に締め付けられて血液の流れが悪くなっているので、血液がドロドロとしてしまいさらに流れにくくなる悪循環になっています。
吸い玉は、この流れにくくなってしまった血液を流れやすくするのに効果的です。
杏の樹鍼灸治療院では、鍼、灸、吸い玉、電気を症状に合わせて使い、凝り固まった筋肉に血流を取り戻しコリを改善させていきます。